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「医の道は、平らな世に通じる」。「医療の平等はいのちの平等」という価値観を、後世まで伝えるべき。

2020年1月13日、菅総理大臣は記者会見の中で、『国民皆保険』の見直しについて触れました。もちろん国民皆保険を無くすと言うことはありえないと思います。

ですが、もし万が一、国民皆保険がなくなればどうなるでしょうか。

その答えを端的に言うと「命が金で選別されうる時代になる」ということです。

国民皆保険のおかげで、国民全員が安い医療費で治療ができているんですね。ですが、国民皆保険が無くなれば、医療費は高額になってしまいます。お金のない人は、風邪でも虫歯でも気軽に医者にかかれなくなるのです。

 

「医の道は平らな世に通じる」

ちょうど昨日、ある医療ドラマを観ていて、印象に残った言葉がありました。

江戸時代の医療を題材にしたドラマでして。その中で、「医療が発達し、民間に広まった未来はどうなるか」という会話のくだりです。

私は、医の道は、平な世に通じると、思うてます。武士や百姓やと、人に勝手に身分の上下つけてる世の中ではございます。ですが腹割れば、同じものが入ってます。天の下に、人みな等しきなり。医学の目指すべき場所は、そこやと思うて、日々精進して参りました。
引用:ドラマ『Jin-』より、緒方洪庵の言葉

 

現代の日本では「誰でも医者に行けるなんて当然じゃん!」という感覚が常識ですよね。

ですが、江戸時代などの保険が発達してない時代には、貧乏人は医者にあまりかかることが出来なかったそうです。

治療しなくては死ぬにも関わらず「お薬代が出せませんので、治療はやめて下さい」と患者本人が申し出る。そのドラマでもそんなシーンがありました。

 

人は誰でもけがをしたり、病気になるリスクはあります。
当然、病気やけがを放置していては、命の危険につながることもままあるでしょう。
そんな中で、「お金が無いから」「お金があるから」で治療の可否がきまるのであれば、それはお金でいのちが決まるということでしょう。(これはお金だけでなく、身分などでも同じことが言えます)

 

医療を受けられずに、いのちを落とす。
適切な治療をすれば助かったいのち。

意図せずとも、命の選別が「医療を受けられる/受けられない」という点で行われていた時代があったのです。

 

話は戻りますが、現代日本では、ほぼどんな人でも気軽に医療を受けられる時代です。
これは当たり前の事ではありません。

 

保険制度やそれを支える経済と国民の理解。
医療に従事してきた人達の戦いと医学の進歩。
医療で救えなかった命。

 

この上に、我々の「いのちは平等」という当たり前の価値観が建設されていることを忘れてはなりません。

そして「いのちは平等」という価値観は、
意外とすぐに崩れ去るような、脆いものだと認識してほしいです。

 

我々が未来に残していかないといけない「当たり前」のひとつとして、
医療の平等=いのちの平等を真剣に考えていくべきではないでしょうか。

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